太陽王発電観測所

いつも心に太陽王。柏レイソルの動向を厳しい目で観測。

チームの方向性 - 2018 J1 第10節 vs浦和レッズ@三協F柏

勝った。率直に選手たちの姿勢、パフォーマンスに胸が熱くなった。

レイソルのスタメン。中川を前線に入れて、クリスを左にした。

                中川   江坂

クリス  ボギョン  大谷  伊東

  中山  ジョンス  鎌田  小池

                     航輔

 

レッズのスタメン。選手の位置は違うところがあるかもしれない。

                  興梠

             武藤   柏木

宇賀神 遠藤   長澤   橋岡

  槙野  マウリシオ  岩波

                  西川

 

立ち上がりから、中川と江坂が前線から追って相手にプレッシャーをかける。チームとして、ファーストディフェンダー、相手への寄せと守備の意識が高く、気持ちが入っているのが伝わってきた。このペースでは最後までもたないのではないかと疑うほど。中2日だし。レッズも負けず劣らずプレスをかけてくる。互いにインテンシティの高い時間が続く。レッズは、興梠がうまくボールを受けチャンスを広げていた。レイソルは、高い位置で奪ってチャンスを得ていたものの点は奪えず。よくオーガナイズされた前半だった。が、しかし、前半の出来が良くても後半崩れるというのは今までよく見てきた展開。

後半が始まり序盤は、前半と変わらずでペースが落ちない。レイソルが優勢で進めている。間でボールを受ける積極的な動き、DFラインから入れる縦パス、落としをサポートする動き、この試合は攻撃で中央を使えていた。中川のGKとの一対一の決定機は西川の好セーブに阻まれる。ゴールは近づいていると感じるものの、それでも、まだスコアレスという現実が懸念を抱かせる。そして、72分にその時が来た。失点ではなく、先に点を取った。まさしく先制。よし、こっからだぞ、失点はせずにもう一点、欲しい。

80分くらいからだろうか、脚がついてこないせいか、レイソルの選手が身体で止めてファールを与えるシーンが増えてきた。こりゃまずい、まずいぞと思いながらも時間は過ぎていってくれる。刻一刻と時間は過ぎ、最後まで耐えレイソルにとっては大きな1勝を得た。

 

ヒーローインタビューで中川が今日のような試合がチームの方向性と言っていた。確かに昨季もこのスタイル(前から追って相手に蹴らせてボールを回収)で連勝していた。ただ、夏場どうするのかという問題は依然としてある。まぁ、ひとまず、手塚の復帰が嬉しい。

現状の限界を知る - 2018 J1 第9節 vsVファーレン長崎@トラコススタ

長崎にも負けてしまったか。。。

長崎のシステムは3-4-1-2、柏は4-2-3-1スタートで直ぐに3-4-3に変更。

立ち上がりは、柏、長崎にともに相手ゴール前まで進出し、チャンスを作る。

序盤は長崎、それ以降は柏が主導権を握る。長崎は、柏のDF-MFのライン間やボランチとWBの間でボールをうまく受けて攻撃を推進していた。柏は、左CBの中山がボランチの位置でボールを受けて起点になっていた。前半は柏優勢の展開。

 

後半。序盤に左ペナ角付近のFKを中で合わせられて失点。中のDF人数が足りない。壁に高さのある選手を使って、中で競り合いのゴール前にいたのは伊東と亀川。FKの守備を間違えたか。

その後、点を奪いに攻めるも決定機をつくれない。江坂→ハモン、大谷→小泉、小池→瀬川とカードを切る。しかし、効果はあらわれず寧ろ停滞している感じすらある。終盤に相手DFラインでボールを奪い、絶好のチャンスを得るも決めきれず。

これで公式戦3連敗。

 

立ち上がりにゴール前までチャンスをつくれていたのはカウンター。相手が引いて守ると、なかなかチャンスをつくれない。前線の動きが少ない。ボランチがボール持った時に止まっている場面が多い。3バックを崩す定石の一つとして、シャドーが相手の左右CBをいかに動かすかというのがあるが、そういったシーンは見られなかった。あと、大谷とボギョンの関係があまり良くない。攻撃の時はもう少し縦関係になってボールを繋いでいきたいのではないか思うが、縦パスを受けて前を向くことがあまりない。時折ポジショニングが被るのか近すぎるように思う。チームとして縦パスを受けて前を向くというシーンが少ない。これはこの試合に限らずここ数年の課題だけれども。 

あとは、クリスがチャンスを不意にする場面があり、もう少し大事にいってほしい。

手塚の本格復帰が待ち遠しい。

攻撃にもっとバリエーションを - 2018 J1 第8節 vsコンサドーレ札幌@三協柏

クリスがベンチスタート。前線は江坂と中川。

序盤にレイソルが先制、まもなくコンサドーレが同点に。レイソルのゴールは、相手に当たってコースが変わる運があった。コンサドーレのゴールは、クロスのスピード、あげた場所、合わせたヘッドが見事だった。前半は、ほぼレイソルが保持する展開。コンサドーレは5−4−1で守る。三好が少し高い位置にいたので、5−3−2にも見えた。序盤は、大谷の縦パスを中川が間で受けて攻撃にリズムを生んでいた。レイソルは、SBにボールが渡った時に、コンサドーレの中盤の一枚が前に出てくるので、ここを起点に攻めたいところ。

コンサドーレの攻撃は、サイドに大きく展開してからクロス。ただ、前半はクロスに合わせるシーンはあまりなかった。

 

後半は、大谷を自由にさせないコンサドーレレイソルの攻撃は外→外の展開になり、次第に行き詰まる。対するコンサドーレレイソルのボールを奪って、クロスからレイソルゴールを脅かす。

そして、終盤に失点。攻撃で伊東のカットインが中途半端に終わり奪われる。左に流れた都倉に小池が懸命に戻ってマークにつくも、プレッシャーがあまりかからない状態でクロスをあげられる。鋭いクロスがレイソルDFラインを通過し、三好に繋がる。三好の折り返しに小池の上から都倉が合わせてコンサドーレに勝ち越される。僅かに残り時間はあったが、落胆の色が濃く、反撃する勢いもなかった。

 

後半攻撃が機能しなかったことが、そのまま負けに繋がった。終盤に中途半端な攻撃を奪われて失点するという、分かりやすい形となって露呈した。もともとレイソルの攻撃は伊東の能力でチャンスメイクするかたちが多い。その伊東が目立たないと、まぁこうなるかなという。交代で入ったクリスも瀬川も違いを見せられなかった。

外→外へ展開してからも、どうやって攻撃しようかと伺っている状態が多い。周りに選手はいるが、どう連動して仕掛けるのかという意図があまり見えなかった。ワイドで深さをとったあとペナ角から仕掛けるとか、パスでダイレクトを入れて緩急をつけたり(フリックは大抵失敗しているので可能性が低い)、ひとつ飛ばすパスを入れたり、3人目の動きを使ったりとかバリエーションが欲しい。全体的に、もっと動き直しが必要なのかもしれない。

守備では、終盤の失点の場面で、小池のクロスへの対応の弱さが出てしまった。まぁ相手が都倉だと流石に厳しい。開幕仙台戦の板倉のヘッドを思い出してしまった。前節鳥栖戦でも小野にボレーを決められてるか。ちょっとレイソルの弱点になりつつあるかなぁ。同じSBで言えば、これまで中山も相手の縦への突破を捕まえきれない場面が見受けられるのが不安なところ。

 

次は、ACLアウェイ天津。もうサブ組が伸び伸びと自由にプレーして欲しい。良いアピールをして明るい材料となることを期待。

地道に一から - 2018 J1 第7節vsサガン鳥栖@ベアスタ

ACL敗退して、リーグも広島に敗戦。ここで勝つか負けるかで、まだ踏ん張れるか、下降していくかの分かれ道になりそうな鳥栖戦。結果は2−1で勝利。前半に2点奪い、後半1点返され、後半中盤以降は耐える展開。鳥栖のCKが計12本もあった。なんとか踏ん張れた。

スタメンはこれまでと異なり、中川と亀川が入った。結果的にこの二人が勝利に貢献した。中川は決勝点を決めた。また、前線から献身的に追ってチームを助けた。亀川は、2アシスト。守備でも寄せが早く、前線からの守備に連動していた。

前半に2点奪ったまでは上々、後半1点返された時は、あっこれはヤラれるパターン!と思ったが、終盤は5バックにして跳ね返して耐えた。中山SB、亀川MFだと交代枠を使うことなく3バックに変えられる。そして、交代枠を怪我や疲労した選手、攻撃的な選手に使えるのが良い。

反省点というか不安なところもある。中盤で収まらない。今日は奪ってから繋げるよりも蹴ることに割り切っていたように見受けられた。だが、少しでも保持して時間を使えれば、相手の攻撃の時間を削ることが出来るので、メンバーは違ってもその辺りは向上を期待したい。

次は、ホームで札幌。今節終了時の順位は、札幌が一つ上。三好、チャナティップが良い働きをしている模様。レイソルはここから勝ちを積み上げられるか。これまで出番の少なかった選手が出て活躍したのは良い兆し。

悪い流れを断つ勝ち点3 - 2018 J1 第5節 vsヴィッセル神戸@三協柏

ヴィッセルのシステムは4-3-3だっただろうか。ポドルスキが組み立てに参加し、低い位置でボールを受けることが多かった。レイソルからすると、前線にいられるよりも下がってくれた方が良い。

 

前半は、お互いボールサイドに人数をかける局面が多く、そのため、奪ってからも奪われたり失ったりする場面が多かった。守備は、両チームとも前線から相手DFラインの深いところまで追いに行く。レイソルは高い位置でボールを奪い、決定機が訪れるも決めきれない。

 後半、先制するも、時間を置かずにCKから失点し追いつかれる。これまでなら、ここから失点して逆転を許す展開だが、勝ち越し点を奪うことができた。最後は、5バックにして守備を固める&時間を使う。今まで以上に勝ち点3への意欲が見え、久しぶりの勝利を掴み取れた。

 

ヴィッセルとしてはバランスもあるのだろうけど、レイソルからすると、ハーフナーとウェリントンの前線だったら脅威だった。振り返ると、勝ち越し点を奪った時間が良かったのかもしれない。残り4分+ATと少ない時間にせよ、守りきれて、これまでの悪い流れを継続しなかったことは大きな意味を持つ。

次はACLホーム全北戦。勝たないと先はない。

 

リードを守りきれず - J1第4節 vsガンバ大阪@吹田

立ち上がりから先制までの流れは、ほぼ完璧と言っても問題ない内容。攻撃で奪われても、相手のパスやクリアを拾えていた。文句なし。そして、失点することなく、追加点をとれたことも良き。

ただ、その後、ガンバの左サイドの攻撃が噛み合いだして、失点したのは残念。それまでのガンバの攻撃は緩急があまりなかった。失点した場面は、泉澤の飛び出しにつけた、遠藤のワンタッチパスが効いていた。折り返しもファンウィジョの足元に入ったが、シュートまでもっていく動作が巧みだった。1点返してからガンバの攻撃が良くなる。ワイドの高い位置に藤春が張ることで、小池を引き寄せ、空いたSBとCBの間を泉澤が狙ってくる。この時間帯は小池がかなり動かされていた。小池が藤春も、飛び出してくる泉澤も両方つかないといけないような守りで、伊東と小池の守備の連携がうまくいっていなかったように見受けられた。

 

後半、立ち上がりからレイソルが攻撃でシュートを重ねていく。ガンバも徐々に攻撃でシュートまで持っていき、一進一退の攻防が続く。ガンバは63分に泉澤→井出、藤春→初瀬の左サイド2枚替え。前半に故障で市丸→中村敬斗で交代を使っているので、枠を使い切って勝負に出る。レイソルも大谷→細貝の交代。

ガンバは左サイドを集中して使う。井出にボール預けてからガンバの攻撃が前を向く。井出が存在感を示し始める。そして、86分に失点。細貝のクリアが自陣PA内に飛び、最後は、ファンウィジョに1点目と似たような個人技でコースを突かれる。このシーンも遠藤のワンタッチが効いていた。

 最後は、小池が果敢に飛び出してチャンスを作る。惜しいシーンもあったが、得点は奪えず、またもリードを守りきれずに終わった。

 

 攻撃のチャンスは多いのだが、チャンスを活かしきれない。前半と比べ、後半は中途半端な形で終わることが多かった。この辺りを淡白に失うことなく、いい形で攻撃に繋げられたり、ボールを運ぶことが出来れば、もう少し違った展開になるのではないか。展開としては相手の時間帯であっても、守ってマイボールに出来ている場面もあったわけだし。

この試合は、序盤に2点取ったこともあり、これはいけるんじゃないかと思っただけに非常に残念。う〜ん、今季は(いや昨季からか)、守りきれない試合が多い。

 

痛恨の敗戦 -ACL GS第4戦 vs傑志@香港

まじか。。。後半ATに失点で敗戦。

最後の失点は、ハモンが相手を離してしまった。誰も寄せられなかったのは疲労だろう。

 

サブ主体のスタメン、桐畑・栗澤・古賀が初出場。 立ち上がりからレイソルが保持するが、連携した動きや崩しはあまり見られない。すると、15分に亀川が退場。バックパスを狙ってくる相手が見えず、脚を掛けたようにとられてしまった。

 

実況で芝が長いと言っていたので、その影響かキックミスが多発。まぁフォルランもFKをふかしていたくらいだから、本当にやりにくいのだろう。攻撃は主にハモンの仕掛けに頼る展開。しかし、それとてシュートまでいけるわけではない。瀬川が単独突破でGKと一対一になり、シュートがダフったのが最大のチャンスだった。

後半も一人少ないながらも、保持はできるのでレイソルが攻める。亀川退場後に山崎と交代で入った小池が、持ち前のスタミナを活かし1.5人分くらい働く。ただ、クロスも中の枚数が少ないというか、主にハモン一人なので、より正確性を求められる厳しい状態だった。惜しいシーンもあったのだが、決められない。残り時間が刻一刻と過ぎていく中で、クリス、そして伊東を投入。攻撃は活性化しチャンスも広がる。が、ラストは冒頭の結果に。

 

今日の敗戦はショックが大きい…